ネコと制服と中国妖怪の大ボスの巻
駄菓子屋「やれやれ、最近ガキどもが警戒するせいでちーとも稼げんわい」
宅配員「グッモーニン!!!モンスターインターナショナルポストです!!!ここにサイン欲しいです!!」
駄菓子屋「いだだだ…!!わ、わし宛に!?だ、誰から…」
宅配員「知らないし言えないよ!!プライバシーだから!!でも中国からだって!!」
駄菓子屋「ちゅ、中国…!?」
宅配員「早くサインちょーだい!!!」
宅配員「ヒエー!!次はペンシルバニアまでひとっ走りー!!急がなきゃー!!!」
駄菓子屋「死んだばあちゃんが蘇ってわしにお歳暮でもよこしてくれたのかな…」
ボッ!!
駄菓子屋「だあっ!?て、手紙が…!!」
???「猫目付(ねこめつき)か!!久しいな…!数百年ぶり以来であったか!!」
駄菓子屋「いいいぃぃ!?そ、そっその声は…!!!」
???「余の名前がわかるか!!!申してみよ!!!」
駄菓子屋「え、えーと…こ、今年2015年だから…!!えーと…!!さっ、三千妖怪さま!!!」
三千妖怪「生まれ落ちて三千年!!余は不老長寿を持ってこの場に立っている!!にもかかわらず!2015年を迎えておいてなぜ未だに日本征服計画は進んでおらぬのか!!!なにゆえだ!!」
駄菓子屋「だー!!!お戯れを!!もう戦争なんざ昔のことでございまするー!!!」
三千妖怪「それもこれも貴様ら無能な僕共がワシの言うとおりに動かんからだー!!この愚か者め!バカ!アホ!おたんこナス!!!」
駄菓子屋「ひー!!いい時代になったんだからもうそろそろご隠居なさってくださいましー!!!」
三千妖怪「はぁ…!!はぁはぁ…!ぬうぅぅ…!こりゃいかん…!」
駄菓子屋「!?」
三千妖怪「はぁ…!はぁ…!猫目付!!命令だ…!今から若い女の精を吸い取ってまいれ…!!余はもうクタクタなのだ…!!」
駄菓子屋「わ、若い女の精っすか… いやー、もうこの歳になるとそういう情事とかはもう興味もないというか…」
三千妖怪「アホウ!!!この奪生気剣(だっせいきけん)で女を切りつけて精を奪うのだ!!それを余のもとに持ってくるだけでよい!!!」
駄菓子屋(冗談じゃねーぞ!今どき若い女に刃物向けるとか痴漢どころじゃ済まされん!いっそのこと放置してこのジジイに生き地獄を味あわせてやろうかな…いや不老不死だし火事場の馬鹿力でなにしてくるかわからん…弱ったな…)
三千妖怪「じゃあ余は疲れたからお前の家で一眠りしてくるぞ~」
駄菓子屋「ちょ、ちょっと!!わしの家は!!ちょっとー!!!!」
三千妖怪「まかせたぞ~」
駄菓子屋「あんのくたばり損ない…!!どうする…こんなもんいつまでも持ってたら銃刀法違反で捕まっちまう!!ぐむむむ~」
???「にゃー!!おじいちゃーん!」
駄菓子屋「ん、おお、なつめか、じいちゃん今忙しくてな」
なつめ「おじいちゃーん…ミーも学校いきたいのにゃ!セイフク来てみんなといっしょにべんきょーしたいのにゃ!!」
駄菓子屋「またその話か…学費はどうすんじゃい!金によゆーもねーのに学校だのなんだのぬかすな!働いてものをいえ!このグータラ娘が!!」
なつめ「う゛ー…そうはいってもミーだってそろそろ行きたいお年ごろなのにゃ」
駄菓子屋(ン!?待てよ…)
駄菓子屋「すまん!わしが間違ってた!行ってきてもいいぞ!ただしその前にちょっとやってもらうことがある…」
なつめ「ミャ!?ほんとかにゃ!学校にいけるならなんだってするにゃ!!」
駄菓子屋「お前が行きたいって言ってた学校ってのは確か西地永区九番女子高等学校(にしじえいくきゅうばん)だったな…まあ若い女がいればなんでもいいんじゃが…そいでもってそこに行ってきて誰でもいいからこの剣で若い女子生徒を切りつけてくるのじゃ!」
なつめ「にゃ!それはハンザイだにゃ!そんなことしたらつかまるのにゃ!」
駄菓子屋「安心せい!お前はこの町一番の俊足の持ち主じゃ!気づかれないよう手早くやれば神隠しの如しじゃて…」
なつめ「むう、だいじょうぶかにゃあ」
なつめ「まあとにかくいってくるにゃー!!!」
駄菓子屋「あ、ちょっとまて これ着てけ」
なつめ「せいふくだにゃ!!おじいちゃんミーのためにかってくれたのかにゃ?」
駄菓子屋「そんなわけあるか!そこいらのゴミ捨て場から拾ってきたんじゃ!もしかしたらあっこの女子校とは少しデザインが違うかもしれんがな…」
なつめ「ミャー!!気合入れていってくるにゃああああ!!」
駄菓子屋「心してかかるんじゃぞ!!!」
駄菓子屋「ン!?待てよ…たしか蔵の中にあれが…」
なつめ(いたにゃ!女子高生だにゃ!みんなたのしそうだにゃ…)
なつめ(ミーも早くJKになって青春満喫したいのにゃ… …ん?)
なつめ「!?」
なつめ「にゃ、にゃんだおまえ!!いつからそこにいたにゃ…」
らんこ「きゃ~、学校にネコミミとしっぽつけてくるなんてか~わい~い~」
なつめ「つ、つけてるんじゃないにゃ ミーは妖怪だから元から生えてるのにゃ」
らんこ「きゃ~~、妖怪さんだなんて~!反則的にかわいいです~」
なつめ「にゃー!!ミーをなめるにゃー!!」
らんこ「きゃ~、暴力反対です~」
らんこ「えいっ!反撃です~ ねこちゃんなでなで攻撃~」
なつめ「……!!!!」
なつめ「にゃー!!!!気持ち悪い!!ミーにちかよるにゃー!!!」
らんこ「あ~!もっといっぱいおしゃべりしたいです~~」
なつめ「なんとか逃げ切れたにゃ…まったくろくでもないやつだにゃ!!」
だんご「ぷりーず、ぷりーずきみはゆめみていーて ろんりーない つらいときにもー♪」
なつめ「にゃ゛っ!!」
だんご「ぶっ!!!」
なつめ「にゃ!?こいつでいいにゃ!このチビを切りつけておじいちゃんにもっていくにゃ!!」
だんご「こ、こんのガキ~~~…!!!」
だんご「人にぶつかっといて何わけのわからんこというとるんじゃ~~!!!!」
なつめ「にゃ~~~~!!!!」
駄菓子屋「ヒヒヒ…!すっかり忘れてたわい!蔵の中に弱った妖怪をがんじがらめに封じられる鎖があったことを!」
駄菓子屋「さっきの宅配員に頼んであのクソジジイを南極に送ってやったわ!まああれならワシが生きてる間は再度、復活することもなかろうて…」
なつめ「にゃ~…おじいちゃーん…」
駄菓子屋「お、なつめか はやかったのう!」
なつめ「にゃー!!剣をへし折られちゃったにゃー!!」
駄菓子屋「古代技術で編み出された超錬鉄をへし折るとは…えらいやつがおるもんじゃな… まあでも安心せい!こんなもん必要なくなったわ!ご苦労じゃったな、なつめや!」
駄菓子屋「ン!?なんじゃ!?」
駄菓子屋「だあっ…!!剣が…!?今度はなんじゃなんじゃ!!」
???「おおおお…復活した…!復活したぞ…!数千年ぶりにこの俺が復活したぞぉぉぉ…!俺をの封印を解いたのは…」
???「おまえだな~~~!!!!!」
駄菓子屋「ぎゃー!!!なんじゃあ!おまえは~~~!!!」
奪生気剣の精「俺は奪生気剣の精だ~~!!だが封印が解けて自由の身となった今、俺の野望を満たすのみ~~~!!ともに世界を支配しようぞ~~~!!」
駄菓子屋「ぬわー!!ワシは世界だとかそういうことに興味ないんじゃあっちいってくれー!!!」
奪生気剣の精「ぬふぅぅぅ!!俺の呪縛から逃れることかなわぬぅぅぅぅ!!!」
なつめ「早く学校にいきたいにゃあ」